本事業ではこれまで、批評活動に携わる批評家や研究者を招き、トークイベントを実施してきました。
批評は、いまだ発見されていない穴や外部、見えない回路があることを見出し、そこに抑圧された複数の葛藤や政治があることを指摘します。
同時に、批評は、そのうえで作品に自律的かつ内在的な領域があることを発見し、擁護する行為です。外部と内部の複数の領域を横断しながら進められるその行為のなかで、テクストがその固有の領域を示す場においてこそ、批評家独自の方法や思想、身体性がやがて開かれることになります。
書き手の確信そのものに由来する、他律的な論理に依拠しない、特異な場が現れることによって、批評は、他者から決して犯されてはならない固有の領域を自ら見出すのです。
この度のトークイベントでは、いまもっとも注目すべき三名の書き手が互いのテキストの読解、フィードバックを通した議論を展開します。書き手としてのみならず、読み手として、他者の批評をどのように捉えるのか。書き手が互いのテクストについて議論し、応答しあうこの度の機会は、批評をめぐる思考を改めて見つめ直す、貴重な機会となるはずです。